クロスロードin鳥栖(通称:鳥栖リーグ)

今年も大型連休中(ゴールデンウイーク)に開催される高校野球の大型イベント『クロスロードin鳥栖』へ参加しています。
九州自動車道・長崎自動車道・大分自動車道が交差する佐賀県鳥栖市を中心に行われるので、この名が付いたそうです(通称「鳥栖リーグ」)。
九州・沖縄のみならず、国内各地から甲子園常連校や無名校まで参加校は3桁を数えるというこの高校野球の広域練習試合は、今年で24回を迎えますが、鳥栖高校野球部監督の平野國隆氏が発起人となって始まったそうです。
期間中は地元佐賀のみならず福岡や大分の球場や高校のグラウンドを転戦して1日2試合を行い、選手たちの実戦感覚を鍛えているそうです。
参加した選手達は「練習方法や声の出し方などいろいろな面で参考になる」との事ですが、指導者にとっても指導方法などを情報交換するなど交流の場になっており、ある高校の野球部監督は「バントシフトやサインプレーなどの戦術は地域によって違うので、違う地域のチームと当たる事は刺激があって、レベルアップにもなる」と語っています。
平野氏が『鳥栖のみならず佐賀東部地域のレベルを上げたかった』という目的で各校に呼び掛けた鳥栖リーグですが、このリーグが誕生する裏には、かつて豊見城高校や沖縄水産高校を率いた「琉球の名将」栽弘義氏の存在が絶大だったとの事です。
沖水高が鳥栖高との練習試合を行なった際に平野氏が「この地区のレベルアップに協力してほしい」と要請し、以来毎年沖水が鳥栖に遠征した事がきっかけで周辺の各高校野球部も参加を呼び掛け、今のように広範囲にわたる高校が参加するイベントとなっています。
栽氏は沖縄のみならず全国の高校のレベルアップに貢献した『陰の功労者』で、この世を去られ(2007年3月13日に心臓の不調を訴えて入院し手術を受けていたが、5月8日に65歳で死去)てから、4年後の大会では鳥栖市民球場で栽氏の追悼式も行わました。
平野氏はこの時に栽氏について「選手育成や戦術などのノウハウを、参加した野球部の監督たちに惜しみなく伝えるなど教わる事は多く、『九州を強くしたい』という思いが強かった」と語っています。
鳥栖リーグの成功で、福岡の「筑豊リーグ」や長崎の「こいのぼリーグ」、そして北海道の「メロンリーグ」など各地域でレベルアップのための広域練習試合のイベントが次々に始まったそうです。

 

 

 

 


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